購入したマンションの登記事項証明書を見たら、広告に載っていた専有面積より数字が小さい。説明と違う物件を買ったのではないかと、不安になることがあるかもしれません。
マンションでは、面積を測る基準の違いにより、広告と登記の数字が異なることがあります。まず「壁芯」と「内法」という二つの測り方を確認してみましょう。
壁の中心で測るか、内側で測るか
壁芯面積は、壁などの中心線で囲まれた部分を基に計算する面積です。内法面積は、壁などの内側の線で囲まれた部分を基に計算します。同じ住戸でも、壁の厚みを含むかどうかによって数字が変わります。
不動産登記規則115条では、区分建物の床面積は壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積によるとされています。一般の建物は原則として中心線を使うため、戸建ての登記面積とマンションの登記面積でも、考え方が異なります。
マンションの広告で壁芯面積が使われていれば、登記上の内法面積のほうが小さくなることがあります。数字が違うという理由だけで、直ちに登記や広告の誤りだと判断することはできません。
バルコニーや共用部分を混ぜていないか
比較するときは、資料ごとに何の面積が記載されているかも確認します。住戸の専有面積、バルコニー面積、敷地面積、共用部分を含めた課税上の面積などは、別の数字です。
登記事項証明書でも、一棟全体の建物の表示と、自分の専有部分の表示を取り違えないようにします。管理組合の資料や販売図面には、登記簿と目的が異なる面積が示されている場合があります。
数字を比べる表を作るなら、資料名、対象となる部分、測り方、記載された面積を並べると分かりやすくなります。「パンフレットに70平方メートルとある」という情報だけでなく、その数字の注記まで確認してください。
差が大きいと感じたら、元の図面を調べる
測り方の違いだけで説明できるか疑問がある場合は、販売時の図面、売買契約書、重要事項説明書、法務局の各階平面図などを比較します。バルコニーなどを室内に取り込んだ工事や、住戸の形に変更があった場合には、その経緯も調べる必要があります。
ただし、登記の変更が必要だとしても、それによって管理規約上の問題や建築上の問題が解消するわけではありません。共用部分との関係や工事の可否は、管理規約、管理組合、建築の担当者等にも確認します。
土地家屋調査士には、登記上の面積の算定方法や図面と現況の整合について相談できます。売買時の説明や契約上の責任を争う場合は、不動産会社への確認とともに、弁護士への相談も検討してください。
住宅ローンや税制などで床面積の要件がある場合にも、広告の数字をそのまま当てはめるのは避けましょう。制度ごとにどの面積を使うのかを窓口に確認します。面積差を見つけたら、まず同じ対象・同じ基準の数字を比較しているかを確かめることが重要です。