使わなくなった畑を駐車場にした、雑種地だった土地に住宅を建てた。現地の使い方が変わっても、登記簿の地目は自動的に書き換わるわけではありません。

土地の用途が変わったときは、地目変更登記が必要になる場合があります。特に農地では、登記の前に農地法上の許可や届出などを確認すべきことがあり、手続の順序を誤らないことが大切です。

地目は、所有者の希望だけで選べない

地目は、宅地、田、畑、山林、雑種地など、土地の主な用途を登記に表すものです。看板を設置した、利用計画を決めたというだけでなく、現実にどのような状態で使われているかを基に判断します。

たとえば駐車場でも、住宅の敷地と一体なのか、独立した駐車場なのかなどにより検討が必要です。「車を置けば必ず雑種地になる」といった一律の理解は避け、現況を土地家屋調査士に確認してもらいましょう。

不動産登記法37条では、地目に変更があった場合、原則として変更の日から1か月以内に変更登記を申請することが求められます。工事の予定日や契約日ではなく、実際の利用状況と変更の経緯を整理する必要があります。

農地転用と地目変更登記は別の手続

農地を住宅や駐車場など農地以外に利用する場合には、原則として農地法に基づく転用の許可が必要です。市街化区域内などでは届出の取扱いがあり、例外も含めて所在地の農業委員会等に確認します。

農地転用の許可を得ても、利用状況が変わらないうちに、その許可だけを理由として地目変更登記が完了するわけではありません。反対に、無断で造成して登記地目を変えれば、転用上の問題が解消するというものでもありません。

すでに駐車場として使っている場合でも、許可書や届出の記録があるか、許可された内容どおりに利用しているかを確認してください。昔からその状態だったという事情だけで、手続が不要だったと判断するのは避けましょう。

一部だけ用途が変わったときは分筆も検討する

一筆の土地の中で一部を住宅敷地にし、残りを畑として使うなど、用途が分かれた場合には、地目の認定や分筆の必要性を調べます。どの範囲の用途が変わったかが不明確なら、測量が必要になることもあります。

相談時には、登記事項証明書、公図、農地転用の許可書・届出関係の書類、造成や建築の図面、工事の完了時期が分かる資料を用意すると、現況と手続の経緯を整理しやすくなります。

なお、固定資産税は登記地目だけで機械的に決まるものではなく、課税上の現況判断も関わります。地目変更登記と農地転用、課税の確認を別々に進め、登記は土地家屋調査士、転用は農業委員会等、税額は市区町村の担当課に、それぞれ具体的な状況を伝えて確認しましょう。